建物
アメリカ東海岸の名作建築を訪ねる旅 Vol.3
オークパークを後にして、そのままシカゴのオヘア空港へ。ピッツバーグまで飛行機にて移動です。ピッツバーグの空港に23:58分に到着、そのままバスにてホテルへ・・・ホテル到着が1:30分で、翌朝?の出発がなんと6:30です。さすがに朝起きるときは辛かったですね・・・
この日に訪れたのが落水荘です。恐らく世界で一番有名な住宅と言っても過言ではないと思います。福山雅治さんのキューピー・マヨネーズのCMのロケ地になった住宅ですね。
落水荘はライト69歳の作品。前回ご紹介したライトの自邸より47年後の作品です。1920年代後半から不遇の時代を過ごしたライトですが、
この落水荘で奇跡の復活を遂げました。
このような地形に設計をするとき、通常は滝を眺めるように計画すると思います。しかしながらライトは敢えて滝を見下ろすように建物を計画した為、滝を見るにはテラスに出て身を乗り出さなければならないのです。(手すりが低くて結構怖かったです・・・)
最初、この計画を見たクライアントのカウフマン氏は驚いたようですが、ライトは「単に滝を見下ろすのではなく、滝とともに暮らすのです」と答えたそうです。やはり巨匠の言葉は説得力がありますね。
実際に建物を見ると一番驚かされたのが、各階に配置されたテラスの大きさです。大きく跳ね出す様は、まるで鳥の羽根よう。
内外部ともライトの自邸のような装飾は少なく、私は落水荘の方が好きですね。
4枚目の写真は、一家がこの上で日光浴をする場として大変気に入ったという岩です。ライトは暖炉が家族の生活の中心となる事を意図していたので、その岩の後ろに暖炉を配置しています。この、大胆な発想がライトが天才だといわれる所以だと思います。
落水荘を後にして、一行はバスにて一路フィラデルフィアへ向かいます。5~6時間掛かりましたが、感激からなのか、ハードなスケジュールのせいなのか、バスの中は静寂に包まれていました。